介護福祉士の勉強は、合計250時間前後を目安に、試験の半年〜1年前から始めるのが基本です。第39回の筆記試験は2027年1月31日なので、半年前は2026年7月末、3か月前は10月末にあたります。過去問を3周する進め方で、働きながらでも合格を狙えます。
この記事でわかること
- 介護福祉士の勉強時間の目安(合計250時間前後)と、開始時期ごとの1日の勉強量
- 勉強をいつから始めるかを、第39回の試験日・申込期間から逆算した表
- 合格基準の「11科目群すべてで得点」と、パート合格の受験免除
- 2交代・3交代の夜勤シフト別に組む勉強スケジュール
- 独学で足りる人・講座が向く人を分ける判断のポイント
- 過去問を3周で仕上げる進め方と、テキスト・アプリの選び方
出典: 社会福祉振興・試験センター「第39回試験の手続き」「合格基準」、厚生労働省「第38回介護福祉士国家試験におけるEPA介護福祉士候補者の試験結果」(いずれも2026年10月28日確認)
勉強法の全体像
介護福祉士の勉強法は、合計250時間前後を半年〜1年で確保し、過去問を中心に解きながら覚える形が基本です。試験は年に1回なので、早く始めた人ほど1日の負担が軽くなります。
働きながらでも合格は十分に狙えます。介護現場の経験は、事例問題でそのまま強みになるからです。自分の夜勤シフトに合わせて、勉強時間を先に逆算しておく。時間が取れる日と取れない日を最初から織り込んでおくと、途中で止まりにくくなります。
この記事の要点
- 勉強時間の目安は合計250時間前後。半年なら1日約1.4時間、3か月なら約2.7時間
- 第39回なら半年前=2026年7月末(申込受付の時期と重なる)、3か月前=10月末
- 合格には総得点の基準に加え、11科目群すべてで得点が必要。苦手科目を捨てない
- 可処分時間は2交代と3交代で大きく違う。塊時間とスキマ時間を分けて割り振る
- 過去問は3〜5年分を3周。教材はテキスト1冊+過去問集+アプリに絞る
働きながら介護福祉士を目指す人に向けて、勉強時間の目安と開始時期、夜勤シフト別のスケジュール、過去問の使い方を順に整理しました。
介護福祉士の勉強法の全体像|必要な勉強時間と開始時期
介護福祉士の勉強法とは、過去問で出題の傾向をつかみ、苦手科目を教材で補う、問題を解く時間が中心の学習です。暗記を先に固めるより、問題を解きながら覚えるほうが定着します。
試験の形と合格基準
筆記試験は125問・1問1点の125点満点で、11の科目群から出題されます。合格の条件は2つあります(試験センター「合格基準」)。
- 総得点:問題の総得点の60%程度を基準に、難易度で補正した合格基準点以上
- 科目群:11の試験科目群すべてで得点があること(0点の科目群があると不合格)
試験はパートA・B・C(配点60点・45点・20点)に分かれています。全体で届かなくても、合格基準に達したパートは翌年・翌々年の受験が免除されます。
合格率は、厚生労働省の資料によると第34回から第38回まで72.3%・84.3%・82.8%・78.3%・70.1%でした。7〜8割台で推移していますが、直近の第38回は70.1%に下がっています。
勉強時間の目安は合計250時間前後
まず全体量です。学習講座の会社が示す目安は約250時間です(アガルートアカデミーのコラム・2026年10月更新など)。
250時間を、始める時期で割ると1日の負担が見えてきます。早く始めるほど1日は軽く、直前に詰め込むほど重くなります。
開始時期ごとの1日の勉強量(第39回・2027年1月31日の筆記試験から逆算)
| 開始時期 | 第39回の場合 | 1日の目安 |
|---|---|---|
| 1年前 | 2026年1月末 | 約40分 |
| 半年前 | 2026年7月末(申込受付 7月22日〜9月2日) | 約1.4時間 |
| 3か月前 | 2026年10月末 | 約2.7時間 |
1日の目安は、250時間を期間の日数で割った計算です。働きながら毎日2時間以上を続けるのは負担が大きいので、半年前から始めて1日1時間半ほどに収めると無理がありません。
勉強はいつから始めるか
開始の目安は半年〜1年前です。試験は年1回のため、出遅れると翌年まで待つことになります。
申込のタイミングも勉強の区切りになります。第39回の受験申込は2026年7月22日から9月2日までで、すでに締め切られました。半年前に始める人は、申込と同じ時期に勉強を始める形です。
早く始めても、途中で中だるみしては意味がありません。次の3段階で進めると勢いを保ちやすくなります。
- 1年〜半年前:テキストを1周して全体像をつかみ、科目ごとの重さを知る
- 半年〜3か月前:過去問を解き始め、苦手な科目群を洗い出す
- 3か月前〜直前:過去問の繰り返しと、間違えた問題・模試で総仕上げ
3か月を切ってから始める場合
3か月前からでも、1日約2.7時間を確保できれば250時間に届く計算です。それが難しいときは、過去問3〜5年分の1周目を最優先にして、出題の形に早く慣れましょう。
0点の科目群を作らないことも欠かせません。苦手な科目群は深追いせず、過去問で出た範囲だけでも1〜2問取れる状態にしておきましょう。全体で届かなくても、基準に達したパートは翌々年まで免除になるので、パートごとに確実に取る意識が次の受験にもつながります。
働きながら勉強時間を作るコツは、働きながら研修を受ける記事でも整理しています。研修と試験勉強に共通する、時間の作り方のヒントです。
夜勤シフト別の勉強スケジュール逆算表(2交代・3交代)
シフト別・勉強時間の作り方
- 塊時間
- 取りやすい。夜勤明けの翌日や連続した休日にまとまった時間を作れる
- 主な学習法
- 休日に2〜3時間の塊で過去問を解く(週の主戦場)
- スキマ時間
- 補助的。日勤の日は通勤や休憩で15〜30分、アプリで一問一答
- 注意点
- 夜勤明け当日は体力の回復を優先する。夜勤前は負担の軽い暗記の見直しにとどめる
- 塊時間
- 取りにくい。早番・遅番・深夜が回り、長い連続休が取りづらい
- 主な学習法
- アプリで毎日少しずつ。1日1回はテキストかアプリを開く
- スキマ時間
- 中心的。勤務の合間のスキマ時間を積み上げてカバーする
- 注意点
- 短時間でも毎日続けることが効いてくる
図:夜勤シフト別に見た、勉強時間の作り方の違い
「1日◯時間×◯か月」で均等に割る計画は、シフト勤務だと崩れやすくなります。介護職は、シフトで毎日の使える時間が変わるからです。
そこで、勤務形態ごとに「塊で取れる時間」と「スキマ時間」を分けて割り振る。2交代と3交代では、時間の作り方がまったく違います。
2交代勤務の人の組み方
2交代は日勤と、夕方から翌朝までの長い夜勤が中心です。夜勤明けと連続した休日に、まとまった塊時間を作りやすいのが特徴です。
その代わり、夜勤明け当日は体力の回復を優先しましょう。無理に机に向かうより、翌日にしっかり学習するほうが効率的です。
- 夜勤明けの翌日・休日:2〜3時間の塊で過去問を解く(週の主戦場)
- 日勤の日:通勤や休憩のスキマで15〜30分、アプリで一問一答
- 夜勤前:負担の軽い暗記の見直しにとどめる
3交代勤務の人の組み方
3交代は早番・遅番・深夜が回り、長い連続休が取りにくい形です。1回ごとの塊時間は短くなりますが、勤務の合間のスキマ時間を積み上げるとカバーできます。
塊時間が少ない分、毎日短くても触れる習慣づくりが効いてきます。1日1回はテキストかアプリを開く、を続けるのがコツです。
| 項目 | 2交代 | 3交代 |
|---|---|---|
| 塊時間の取りやすさ | 取りやすい(夜勤明け・休日) | 取りにくい |
| スキマ時間の重要度 | 補助的 | 中心的 |
| 主な学習法 | 休日に過去問をまとめて | アプリで毎日少しずつ |
| 注意点 | 夜勤明け当日は休養優先 | 短時間でも毎日続ける |
自分がどちらの型かで、置く教材も変わります。塊時間が主戦場なら過去問集、スキマ中心ならスマホアプリを軸にすると回しやすくなります。
独学で合格できる?独学が向く人・講座が向く人
独学と講座、どちらが向くか
- 独学でも合格は十分に狙えますが、全員に最適とは限りません。
- 1現場経験があるか実務経験があると事例問題を実感で解けるため独学と相性がよい。経験が浅いと科目のイメージがつかみにくい
- 2自分で計画を立てて続けられるか自己管理ができ、スキマ時間に勉強する習慣があるなら独学向き。強制力がないと続かないなら講座
- 3質問できる先が必要かわからない点を質問できる環境がほしいなら通信講座が選択肢になる
- 4費用をどう見るか独学は市販のテキストと過去問で費用を抑えられる。講座は給付金制度が使えるものもあり費用の一部が戻る場合がある
開始は半年〜1年前が安心です。試験は年1回のため、出遅れると翌年まで待つことになります。
図:独学と講座、どちらが向くかの判断フロー
「独学で足りるのか」という不安はよく聞きます。独学でも合格は十分に狙えます。市販のテキストと過去問がそろっており、費用も抑えられるからです。
ただし、全員に独学が最適とは限りません。範囲の広さや、わからない点を質問できないことが負担になる人もいます。次のフローで、自分に合う進め方を確かめてみてください。
独学が向いている人
独学は、自分でペースを管理できる人に向いています。特に現場経験があると、事例問題を実感で解けるため独学と相性がよいです。
独学が向いている人
- 介護の実務経験があり、事例問題をイメージしやすい
- 費用をできるだけ抑えたい
- 自分で計画を立てて続ける自己管理ができる
- スキマ時間を見つけて勉強する習慣がある
講座(通信)が向いている人
一方で、学習範囲の全体設計を任せたい人や、質問できる環境がほしい人は通信講座が選択肢になります。給付金制度が使える講座もあり、費用の一部が戻る場合があります。
独学より講座が向いている人
- 何から手をつけるか、計画づくりに自信がない
- わからない点を質問できる環境がほしい
- 実務経験が浅く、科目のイメージがつかみにくい
- 強制力がないと勉強を続けにくい
講座を検討する場合は、費用や給付金の対象かを含めて比べるとよいでしょう。スクールごとの違いはおすすめスクールを比較する記事で整理しています。
過去問活用法|3周で仕上げる進め方
過去問を3周で仕上げる
- 3〜5年分を3周し、周ごとに役割を変えます。
- 11周目|力試し時間を気にせず解き、今の実力と苦手科目を把握する
- 22周目|理解間違えた問題は解説を熟読し、正解の根拠まで説明できるようにする
- 33周目|仕上げ間違えた問題だけに絞り、確実に取れる状態にする
漫然と解くだけでは点が伸びません。周回ごとに何をするかを決めておくと、限られた時間で定着が進みます。
図:過去問を3周で仕上げる進め方
勉強法の中心は過去問です。ただ、漫然と解くだけでは点が伸びにくいもの。3〜5年分を3周し、周ごとに役割を変えると、限られた時間でも力がつきます。
同じ問題でも、1周目・2周目・3周目で目的が変わります。過去問は試験センターの「過去の試験問題」でも公開中です。
3周それぞれの役割
周回ごとに何をするかを決めておくと、迷いなく進められます。
- 1周目:力試し。時間を気にせず解き、今の実力と苦手科目を把握する
- 2周目:理解。間違えた問題は解説を熟読し、正解の根拠まで説明できるようにする
- 3周目:仕上げ。間違えた問題だけに絞り、確実に取れる状態にする
3周目まで来ると、解ける問題を何度も解く無駄が減ります。残った苦手だけに時間を集中できるため、直前期の追い込みに向いています。
間違いノートは薄く作る
間違えた問題は、簡単なメモで残しておくと復習が速くなります。ただし、きれいなノート作りに時間をかけすぎないようにしましょう。
- 間違えた問題番号と、間違えた理由を一行で書く
- 覚え違いや知識不足など、原因の種類を分けておく
- ノートは「見返す」ためのもの。作り込みは最小限に
テキスト・アプリ・動画の選び方
教材選びで失敗しがちなのが、あれこれ買いすぎることです。基本は、メインのテキスト1冊と過去問集、それにアプリがあれば十分に戦えます。
複数冊を並行すると、どれも中途半端になりがちです。まずは1冊を信じて周回するほうが、知識はつながりやすくなります。
教材ごとの役割と選ぶポイント
それぞれの教材には得意な場面があります。役割で使い分けるのが、時間を有効に使うコツです。
| 教材 | 主な役割 | 選ぶポイント |
|---|---|---|
| テキスト(1冊) | 全体像の把握・苦手補強 | 図解が多く、最新の出題範囲に対応 |
| 過去問集 | アウトプットの中心 | 解説が詳しく、3〜5年分を収録 |
| スマホアプリ | スキマ時間の一問一答 | 通勤・休憩中に片手で解ける |
| 動画・講義 | つまずいた科目の理解 | 苦手科目にしぼって視聴する |
テキストや過去問集は、出題範囲や試験の形の変更に対応した最新年度の版を選ぶのが安全です。動画は苦手科目の理解を助けますが、見るだけで満足しないよう、視聴後は問題を解いて確かめましょう。
働きながら合格するための勉強のコツ
最後に、仕事と勉強を両立させるための工夫をまとめます。介護の仕事は体力を使うため、勉強を「がんばる」より「続く仕組み」にするのがポイントです。
いちばんの武器は、現場経験そのものです。日々のケアで触れている内容は、事例問題でそのまま得点につながります。
スキマ時間を勉強に変える
まとまった時間が取れない日でも、短い時間は毎日あります。この積み重ねが効いてくるはずです。
- 通勤・休憩中はアプリで一問一答(1回5〜10分でよい)
- 夜勤の休憩時間に、暗記系の見直しを1テーマだけ
- 「1日1回はテキストを開く」を習慣にして、ゼロの日を作らない
現場の経験を勉強に結びつける
働きながらの強みは、学んだ知識を現場ですぐ確認できることです。テキストの用語を、目の前のケアと結びつけると記憶に残ります。
両立を続けるための工夫
- 勉強する曜日・時間を、シフトに合わせてあらかじめ決めておく
- 完璧を目指さず、苦手な科目群を0点にしない程度に底上げする(11科目群すべてで得点が合格条件)
- 職場に受験仲間がいれば、進み具合を声に出して共有する
- 体調が優先。夜勤明けは休養を取り、翌日に取り戻す
介護福祉士は、キャリアの土台になる資格です。取得後の仕事の広がりや待遇については資格取得後のキャリアと給料の記事もあわせてご覧ください。
介護福祉士の勉強法についてよくある質問
受験前に相談を受けやすい質問をまとめます。
Q1:介護福祉士の勉強時間はどのくらい必要ですか?
合計250時間前後が一つの目安です(学習講座の会社が示す目安)。半年前から始めるなら1日約1.4時間、3か月前からなら1日約2.7時間の計算になります。働きながらなら、半年〜1年前から少しずつ進めるのがおすすめです。必要な時間には個人差があるので、過去問の正答率を見ながら調整してください。
Q2:勉強はいつから始めればいいですか?
半年〜1年前の開始が安心です。第39回の筆記試験は2027年1月31日なので、半年前は2026年7月末、3か月前は10月末にあたります。まずテキストを1周して全体像をつかみ、遅くとも3か月前には過去問演習に入る流れが目安です。
Q3:独学だけで合格できますか?
現場経験があり、自分でペースを管理できる人であれば、独学でも十分に狙えます。市販のテキストと過去問がそろっているためです。一方で、計画づくりに不安がある人や質問先がほしい人は、通信講座を選ぶと続けやすくなります。給付金の対象になる講座もあります。
Q4:過去問は何年分・何周やればいいですか?
3〜5年分を3周するのが基本の目安です。1周目で実力と苦手を把握し、2周目で解説を読み込んで理解し、3周目は間違えた問題だけに絞って仕上げます。同じ問題でも周ごとに役割を変えると、限られた時間で定着しやすくなります。
Q5:夜勤があると勉強時間が確保できません。どうすればいいですか?
勤務形態に合わせて時間の作り方を変えるのがコツです。2交代なら夜勤明けの翌日や休日に塊時間で過去問を解き、日勤の日はスキマ時間でアプリを使います。3交代は塊時間が取りにくいため、勤務の合間のスキマ時間を積み上げ、1日1回は教材に触れる習慣を優先しましょう。
Q6:働きながらの勉強で有利になることはありますか?
はい。介護現場の経験は事例問題で強みになります。日々のケアで触れている内容がそのまま出題テーマと重なるため、実感を持って解けます。学んだ用語を現場のケアと結びつけると、記憶にも残りやすくなります。
Q7:介護福祉士の試験はいつで、申込はいつまでですか?
第39回は、筆記試験が2027年1月31日(日)、合格発表が3月23日です。受験申込の受付は2026年7月22日から9月2日まででした(社会福祉振興・試験センター)。試験は年1回で、申込は試験の約半年前に締め切られます。日程は毎年度、試験センターの受験案内で確かめてください。
Q8:苦手科目は捨ててもいいですか?
0点の科目群を作るのは避けましょう。合格には総得点の基準に加えて、11の試験科目群すべてで得点があることが条件です。苦手な科目群は深追いせず、過去問で出た範囲だけでも1〜2問取れる状態にしておくと安全です。
まとめ:時間を先に逆算し、過去問中心で仕上げる
介護福祉士の勉強法のポイントを、最後に整理します。
この記事のまとめ
- 総勉強時間の目安は合計250時間前後。半年前開始なら1日約1.4時間
- 開始は半年〜1年前。遅くとも3か月前には過去問に入る
- 可処分時間は2交代と3交代で違う。塊時間とスキマ時間を分けて割り振る
- 独学は現場経験・自己管理・コスト重視の人向き。不安なら講座も選択肢
- 過去問は3〜5年分を3周。周ごとに役割を変えて仕上げる
- 教材はテキスト1冊+過去問+アプリに絞り、広げすぎない
働きながらの受験は、時間との戦いになりがちです。だからこそ、シフトに合わせて勉強時間を先に逆算しておくことが、合格への近道になります。まずは最新の過去問を1年分、実力試しに解くところから始めてみてください。





免責事項
※本記事は介護福祉士国家試験の勉強法に関する公開情報をもとにした整理です。勉強時間の目安、合格基準点、合格率、出題数・科目、試験日程、給付金制度の対象などは、年度や制度改正によって変わる場合があります。受験・学習を検討する際は、必ず「社会福祉振興・試験センター」の最新の受験案内および勤務先・スクールの公式情報をご確認のうえご判断ください。

