働きながら介護職員初任者研修を取得する方法!両立のコツと注意点

この記事でわかること

  • 働きながら取得する方が選べる3つの受講スタイルと、それぞれの修了期間の目安
  • 通信+土日通学コースの具体的なスケジュール例と、130時間の学習内訳
  • 仕事と資格取得を両立させるための実践的なコツと、職場・家族への伝え方
  • 受講費用の相場と、給付金・無料制度で自己負担を抑える方法

公的情報源: 厚生労働省「介護職員初任者研修の概要」(参照)/ハローワーク「教育訓練給付制度」(参照

どの受講スタイルが自分の働き方に合うか先に知りたい方は、本文の比較表から確認できます。

結論を先に書きます

働きながら介護職員初任者研修を取得することは、十分に可能です。フルタイム勤務中でも、通信+土日通学コースを使えば、おおむね2〜3ヶ月で無理なく修了できます。

ポイントは「通いやすさ」を最優先にスクールを選ぶこと。総学習時間130時間のうち、自宅で済ませられるのは最大40.5時間まで。残り約7割は通学が必須のため、続けやすさが両立の成否を分けます。

この記事の要点
  • 受講スタイルは通信+土日通学/夜間/短期集中の3つ。フルタイム勤務者には通信+土日通学が無理がない
  • 130時間のうち通信学習は最大40.5時間。残りは通学必須=「通いやすさ」が両立の鍵
  • 給付金や就職条件付きの無料制度を使えば、自己負担を大きく抑えられる
  • 申込前のシフト調整・家族の理解・振替制度の確認で途中離脱を防げる

仕事を辞めずに資格を取りたい方に向けて、受講スタイルの選び方から両立のコツ、費用を抑える制度まで、必要な情報を順に整理します。費用面をもっと詳しく知りたい方は費用相場と安く取る方法もあわせて確認してください。

目次

働きながら取得する方が選べる3つの受講スタイル

働きながら資格を取る方法は、大きく3つに分かれます。結論から言うと、フルタイム勤務との両立に最も向くのは通信+土日通学コースです。

それぞれの特徴を先に表で整理します。自分の勤務形態と照らし合わせてください。

スタイル主な特徴修了期間の目安向いている方
通信+土日通学平日は自宅学習、土日にスクール通学2〜3ヶ月フルタイム・週休2日勤務
夜間コース平日18〜21時にスクール通学2〜4ヶ月土日を休みにしたい・通勤が短い
短期集中コース連続した休暇を使って短期修了3〜4週間まとまった休暇が取れる・転職を急ぐ

通信+土日通学コース|融通が効く定番スタイル

平日は自宅でテキスト学習を進め、土日にスクールへ通学するスタイルです。週1〜2回の土日通学を続ければ、おおむね2〜3ヶ月で修了できます。

平日の仕事への影響がほぼなく、体力的な負担も小さく抑えられます。シフト制・週休2日・残業が多い職種の方でも調整しやすいのが魅力です。フルタイム勤務者に最も選ばれているスタイルといえます。

夜間コース|日中フルタイム勤務者向けの平日活用型

平日の夜間(18時〜21時など)にスクールへ通学するコースです。日中のフルタイム勤務と組み合わせやすく、土日を家族や趣味の時間に充てたい方に向いています。

修了までは2〜4ヶ月が目安で、週2〜3回の夜間通学が一般的です。ただし仕事後に通学するため体力面の消耗は大きめ。残業が多い職種や通勤距離が長い方には負担になりやすい点に注意してください。夜間コースを設けるスクールはやや少ないため、事前に開講スケジュールの確認が欠かせません。

短期集中コース|まとまった休暇が取れる方向け

連続した休暇を取れる時期に、平日を含む3〜4週間で集中的に修了するコースです。夏季・年末年始・育児休業中など、まとまった休みが確保できる方に向いています。

修了期間は最短で約3週間と、3つの中で最も短いのが特徴。ただし毎日フルタイムでスクールに通う必要があり、現職との両立という観点では難易度が高めです。受講前に有給休暇の計画を立てておくことが前提になります。取得後すぐに資格を活かして介護職へ転職・就職したいケースに適しています。

通信+土日通学コースの具体的なスケジュールと学習内容

ここからは、最も選ばれる通信+土日通学コースの中身を掘り下げます。まず押さえたいのは「自宅学習で済む範囲」と「通学が必須の範囲」の区別です。

130時間の内訳と通信学習で対応できる範囲

介護職員初任者研修の総修了時間は、法令で130時間と定められています。このうち通信学習(自宅学習)で代替できる上限は最大40.5時間です。

多くのスクールは上限に近い35〜40時間を通信学習に割り当てています。通信学習の内容は、介護の基本理念・認知症の理解・障がいの理解・医療的ケアの基礎知識などの座学科目が中心です。

一方、移乗・食事介助・排泄介助・入浴介助などの実技演習は、スクールでの対面通学が必須です。つまり自宅学習で消化できるのは全体の約3割が上限で、残り約7割は通学時間として確保する必要があります。学習内容の全体像はカリキュラムと学習内容でも整理しています。

2ヶ月完了モデルの週別スケジュール例

フルタイム勤務(平日9〜18時)で土日通学コースを受講した場合の、2ヶ月完了モデルの進め方です。

  1. 第1〜2週:通信テキストの読み込みと確認テスト。平日は帰宅後1〜1.5時間が目安
  2. 第3〜4週:スクール通学(座学)がスタート。土日のどちらか1日6〜8時間
  3. 第5〜7週:実技演習が集中。身体介護・生活援助の技術を繰り返し練習
  4. 第8週:修了試験。合格すれば資格取得が完了

修了試験の合格率は95%以上と高く、真面目に通学していれば不合格になるケースはまれです。試験形式はマークシート(選択式)が主流で、授業内容を理解していれば対応できます。試験対策は試験問題と合格のための勉強法を参考にしてください。

平日の通信学習を無理なく続けるための工夫

働きながらの通信学習で最大の敵は「疲れて帰宅後に何もやりたくない」状態です。これを防ぐ方法を3つ挙げます。

  • 小目標設定:テキストを細かく区切り「今日は第2章だけ読む」と決める
  • 隙間時間の活用:通勤電車でスマホやタブレットを使って確認問題を解く
  • 予習習慣:通学日前夜に翌日のスクール範囲をざっと予習しておく

多くのスクールでは通信教材がデジタル化され、スマートフォンで動画講義を視聴できるケースも増えています。1日30分でも続ければ、平日5日間で2.5時間の学習量が積み重なります。

働きながら両立を成功させるための4つのコツ

両立の成否は、受講中の工夫よりも「申込前の準備」で大きく決まります。途中離脱を防ぐ実践的なコツを4つに整理します。

コツ1:スクール選びは「通いやすさ」を最優先にする

働きながら取得する方が途中離脱する最大の原因は、通学が負担になることです。費用の安さやカリキュラムの充実度より、まず通いやすさを優先してください。

具体的には、自宅または職場から30分以内・乗り換え1回以内のアクセスが理想です。片道1時間を超えると通学日の自由時間がほぼゼロになり、2〜3ヶ月の継続が難しくなります。候補が複数あれば、実際に現地へ足を運び、交通経路・最寄り駅からの距離・教室の雰囲気を確認してから決めるのが安心です。スクールの選び方で確認ポイントをまとめています。

コツ2:申込前に勤務スケジュールを確認・調整しておく

スクールの通学日程は原則として変更が難しく、無断欠席・遅刻が重なると修了が認定されないことがあります。入学申込前に、受講期間中の勤務シフト・残業見込み・出張予定を確認し、通学日と重ならないよう職場と調整しておきましょう。

特にシフト制の職場では、受講期間中は土日のどちらかを希望休として確保できるよう、上司や勤務担当者に早めに相談してください。介護職へのキャリアアップが目的であれば、職場も前向きに対応してくれるケースが多くあります。受講開始の1〜2ヶ月前が相談開始の目安です。

コツ3:家族の理解とサポートを事前に取り付ける

子育て中・家族の世話をしながら働いている方にとって、家族の協力は両立成功の鍵です。受講期間中の2〜3ヶ月は、家事の分担見直しや、土日の子どもの世話を配偶者・親族に一部お願いする場面が出てきます。

「なぜ資格を取りたいのか」「取得後にどうなりたいのか」を家族に説明し、協力を得てから申し込むことで、途中で挫折するリスクを下げられます。資格取得で収入アップが見込めるなら、そのメリットを具体的な金額で伝えると説得力が増します。取得後のキャリアと給料も判断材料になります。

コツ4:体力・体調の管理を意識的に行う

働きながら資格取得を目指す期間は、通常より消耗しやすい時期です。仕事疲れが残ったまま通学すると学習効率が落ち、実技演習でミスが増えます。

受講期間中は睡眠を7時間確保することを優先し、深夜の学習は避けるのがおすすめです。実技演習では身体を動かす場面も多いため、腰痛・膝痛がある方は事前に整形外科で相談しておくと安心です。体調不良で通学できない場合の振替制度を、入学前に必ず確認しておきましょう。多くのスクールが同一コース内での振替受講に対応しています。

両立成功のポイントまとめ
  • スクールは自宅・職場から30分以内を選ぶ(通いやすさ優先)
  • シフト調整は申込1〜2ヶ月前に上司へ相談
  • 家族には目的・期間・取得後のメリットを具体的に説明する
  • 深夜学習を避け、睡眠7時間を受講期間中のルールにする

受講費用と無料・格安で取得できる制度の活用法

費用は工夫しだいで大きく抑えられます。自己負担を減らせる制度を知っておくと、両立のハードルが下がります。

介護職員初任者研修の平均費用と地域差

受講費用は、スクールや地域によって差があります。全国平均は4万〜10万円程度で、都市部の大手スクールでは5万〜8万円が相場です。費用には、テキスト代・通学費・修了試験料が含まれているケースが一般的です。

ただし後述する給付制度や、スクール独自の「就職サポート付き無料キャンペーン」を使えば、自己負担を大きく減らしたり、実質無料で取得できるケースもあります。複数スクールの資料を請求し、費用と内容を比較してから申し込みましょう。

ハローワークの教育訓練給付制度で費用を抑える

雇用保険の加入期間が1年以上ある方(初回は6ヶ月以上)は、ハローワークの「一般教育訓練給付金」を利用できる場合があります。この制度では、受講費用の20%(上限10万円)が給付されます。

たとえば受講費用が8万円の場合、1万6,000円が戻る計算です。申請はスクール修了後にハローワークで手続きします。さらに求職中の方(離職後2年以内)は「求職者支援訓練」として、初任者研修を無料で受講できるケースもあります。在職中でも要件を満たす場合があるため、まず最寄りのハローワークへ相談してください。

スクールの「就職先紹介で実質無料」キャンペーンを活用する

一部のスクールでは、修了後に提携する介護施設・事業者へ就職することを条件に、受講費用が全額返金または無料になるキャンペーンを実施しています。

未経験・無資格から介護職へ転職したい方にとっては、費用をかけずに資格と就職先を同時に得られるお得な制度です。ただし就職先がスクールの提携先に限定される点には注意してください。現在の職場でのキャリアアップが目的の方や、自分で就職先を選びたい方には向きません。目的に合わせて利用可否を判断しましょう。無料で取れるルートの全体像は無料で取れる仕組みと条件で整理しています。

制度・方法対象者費用軽減効果注意点
一般教育訓練給付金雇用保険加入1年以上受講費の20%(上限10万円)返金修了後にハローワークで申請
求職者支援訓練離職者・一定の在職者受講費ほぼ無料要件・定員あり、事前にHW相談
就職条件付き無料キャンペーン介護職への転職希望者受講費全額無料〜返金就職先がスクール提携先に限定
会社の資格取得支援制度在職中の方(会社による)受講費の一部〜全額補助勤務先の制度確認が必要

給付金や補助金の種類をまとめて知りたい方はもらえる給付金・補助金まとめも確認してください。

スクール選びで失敗しないための確認ポイント

両立の鍵は「通いやすさ」と書きました。ここでは、働きながら受講する方が特に見るべきポイントを具体化します。

働きながら受講する方が確認すべき5項目

費用やカリキュラムだけでなく、働きながら取得する方特有のニーズに対応しているかを確認しましょう。

  • 振替受講制度の有無:仕事や体調不良で通えない日を別日程に振り替えられるか。完走率に直結する
  • クラスの人数規模:少人数制(10〜15名程度)は講師のサポートが手厚く、初心者でも安心
  • 修了率・合格率の公開:開示しているスクールは信頼しやすい。90%以上が一つの目安
  • 見学・体験受講の可否:教室の雰囲気や講師の教え方を事前に体験できるとミスマッチを防げる
  • キャリアサポートの内容:転職を視野に入れる方は求人紹介の実績も聞いておく

大手スクールと地域密着スクール、どちらを選ぶか

全国展開する大手スクールは、振替制度が充実し、どこでも同一品質のカリキュラムを受けられる安心感があります。一方、地域密着型の小規模スクールは、少人数で講師との距離が近く、地元の介護事業所との連携が強い点が特長です。

地元での就職を目指す方や、丁寧な指導を求める方には地域密着型が向いています。費用面でも地域密着型のほうが割安なケースが多いため、大手と地元スクールを2〜3校資料請求して比較するのが現実的です。

働きながらの両立に向いている方
  • フルタイム勤務でも、土日のどちらかは通学日を確保できる方
  • 受講期間中の2〜3ヶ月、職場や家族の協力を取り付けられる方
  • 通いやすい場所(自宅・職場から30分以内)にスクールがある方

通学型より別ルートを検討したい方
  • 土日も含めてまったく通学時間が取れない方(短期集中や転職を伴う取得を検討)
  • 「完全に自宅だけで修了したい」方(実技演習の通学は省略できない)
  • 急な体調不良が多く、振替制度のないスクールでは継続が難しい方

通学型が難しい方は、自宅学習の比率を高めた通信講座で取る方法も検討の余地があります。

よくある質問

Q1:働きながらだと、何ヶ月かかりますか?

受講スタイルによって異なります。フルタイム勤務と並行する場合は通信+土日通学コースで2〜3ヶ月が目安です。週1回の通学なら3ヶ月、週2回通えれば2ヶ月程度で修了できます。夜間コースは2〜4ヶ月、短期集中コースは3〜4週間が目安。いずれも130時間の学習を修了し、修了試験に合格することが条件です。

Q2:独学や完全通信で取得できますか?

完全な独学や通信のみでの取得はできません。介護職員初任者研修は法令により、通信学習で代替できる上限が最大40.5時間と定められており、残り89.5時間以上はスクールでの通学(対面授業・実技演習)が必要です。通信部分は自宅でテキストや動画を使って学習しますが、修了には通学が欠かせません。

Q3:今の職場を辞めずに取りたい場合、職場への報告は必要ですか?

法律上の報告義務はありませんが、通学日のシフト調整が必要な場合は上司への相談が現実的に必要です。特に土日固定で出勤するシフト制の職場では、通学日の確保に職場の協力が欠かせません。介護職への転職を前提としない場合でも、「スキルアップのための資格取得」として正直に伝えたほうが、調整がスムーズに進むケースが多くあります。

Q4:働きながらだと、修了試験は難しいですか?

修了試験は、授業内容を理解していれば合格できる難易度に設定されており、全国平均の合格率は95%以上です。試験形式はマークシート(選択式)が主流で、記述式の難問は出題されません。スクールによっては試験前に対策模擬問題を配布するところもあります。仕事との両立で忙しくても、授業に真面目に参加し通信テキストを学習すれば対応できる範囲です。

まとめ

働きながら介護職員初任者研修を取得することは、受講スタイルを正しく選べば十分に実現できます。

この記事のまとめ
  • フルタイム勤務との両立には通信+土日通学コース(2〜3ヶ月)が無理なく続けやすい
  • 130時間のうち通信学習は最大40.5時間、残りは通学必須。スクールの通いやすさが両立の鍵
  • 教育訓練給付金(費用の20%返金)や就職条件付き無料キャンペーンで自己負担を抑えられる
  • 受講前にシフト・家族・振替制度を確認すれば、途中離脱リスクを下げられる
  • 修了試験の合格率は95%以上。授業に出席し通信テキストを学習すれば取得できる

まずは通いやすいスクールを2〜3校ピックアップし、土日・夜間コースの開講スケジュールと振替制度を比較するところから始めてみてください。資格の全体像を押さえたい方は初任者研修の全体像を、費用を抑える方法を知りたい方は費用相場と安く取る方法もあわせてご覧ください。


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免責事項

※本記事は介護職員初任者研修に関する公開情報をもとにした整理です。学習時間・費用・給付制度・スクールのコース内容は変更される場合があるため、最終的な受講判断は各スクール・ハローワーク・厚生労働省の最新情報をご確認のうえご判断ください。


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この記事を書いた人

Suzuki です。短大卒業後すぐに介護の世界に入り、気がつけば20年以上が経ちました。ヘルパー、介護福祉士、ケアマネジャーと資格を積み重ねながら、特別養護老人ホームやグループホームなど様々な現場を経験してきました。資格の選び方、スクールの選び方、修了後の就職まで、現場の声を交えてわかりやすく解説します。

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